ことばやさん
ことばやさんの話
最近のことばやさんは周りの人の説明をしようです。
近しい「おかあさん」「おとうさん」「じぶん」と人を変えて説明をしてもらいます。
さて、たとえば学校で
「おかあさんについて書いてください」
といわれて、いったいどれだけの人が
つらつらと原稿用紙いっぱいに表現することができるのでしょうか。
これはあくまでも私のイメージですが
わたしが子供のころの作文の取り組みは、
母の日に送る手紙、
読書感想文、
運動会や学芸会の感想文、
それらを事前準備をすることなく
【自由に】書く。
「何でも書いていいんですよ~、
自由に思ったこと、感じたことを書いてくださいね~」と、
明かりのスイッチがどこにあるのか教えてもらえない状態で真っ暗な部屋に放り投げられる。
それはちょっと無理がありませんか?
さらに自由に書いたところで採点されるんですよね?
意味が分からなかったな…
自由とは自分の意思がはっきりしてる、
自信がある、
センスがある、
訓練をしている、
そういう子には魅力的な響きですが、
実際には戸惑う子の方が多いはずです。
だからひとつひとつ問いかけます。
お母さんのパーツを想像しましょう。
手はどんな手?形は?温度は?
その手は力持ち?
爪は?最近手はつないだ?
手で出来ることは何だろう
料理は得意?
お母さんのどんな料理が好き?
どんな字を書くの?
こうやって頭、足、体、心とどんどん書き込んでいく。
そうするとお母さんとの面白エピソードや、お母さんとのかかわり、普段の様子がどんどん見えてくる。
書ききれないほどに素材が集まる。
こうやって脳内を見える化してくれれば、あとは書く順番、表現方法を相談しながら作文用紙に書き込んでいくだけ。
1時間の中で原稿用紙1枚がちゃんと埋まる。
子供たちが書けないのは
問いかけが問題なだけなのだ。
みんなの作文には生き生きとしたおかあさんが
そこにいるのだから
大人のせいで「書けない」と自信を無くす子供を増やしてほしくないなと、そう思うのです。
書くためのハードルを下げるには例文のような具体例も有効です。
今回は私の母についてを例文として作りました。ここからヒントを得て書いてくれた子もいましたよ。
(今回はリアルな作文が出来上がったので子供たちの作品はお届けできないので、私のお母さんについてをお届けしますね
母ちゃんこの間からネタにしてごめんよ。この作文お届けするから許して!)
✎
お母さんについて説明します
お母さんの手は 厚みがあってふかふかしています。
字はきれいで 家の中には
お母さんが書いた
文字があちこちにあります。
足は少しひざが痛いのでゆっくり歩きます。
靴はスニーカーしかはきません。
体は年令の割には丈夫ですが ふよふよしているのでいつもゆったりした服を着ています。
髪は短めで、少し茶色いです、
好きな音楽は演歌と石原裕次郎。
よくAMラジオを聞いていて 韓国ドラマも大好きです、
視力は良くて.メガネをかけているのは見たことがありません。
好き嫌いはなく、いつも、ダイエットをしています.
料理は上手で、時に煮物とムネ肉のフライは家族みんなが大好きです。
お花を育てるのが上手で、瀬死の草花もお母さんの手にかかれば生き返ります。
昔、プードルを飼っていたので、
プードルのぬいぐるみを見つけると買いがちで、
最近はうさぎのぬいぐるみも手にとります。
昔はよく感情的に気持ちを表現していましたが、
最近はとてもおだやかになりました。
そんな感じのお母さんです。
みなさんもお母さんお父さんのこと
じっくり思い返して
お手紙書いてみませんか?